[R15] 女性を愛する天才の俺様、異世界を救う (JP) – 1章 1節 3話 地球の女神 初夜の後(アン視点)
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R15
第1節 地球の女神(第1章 勇者の村)
第 3 / 12 話
<初夜を終えた私は>
裕太との初夜を終えた私はその翌朝早速支度を終えた裕太を私の友達が居る場所へとテレポートで送り出してあげたわ!
そしてついに裕太も行っちゃった事だし――。
<入ってきて良いわよ!>
「凛穂!入ってきて良いわよ!」
――私は凛穂を呼んだわ!
「はい、女神アン様」
するとすぐに凛穂が部屋に入ってきたわ!
「ふぅ、私頑張ったわよ!」
私は凛穂と二人きりになったから褒めてほしくて話しかけたわ!
「女神アン様、初体験おめでとうございます」
凛穂が褒めてくれて私は感激よ!
<ペプシと苺タルトを>
凛穂はそう言って今度はペプシと苺タルトを出してくれたわ!
「今度はペプシと苺タルトね!良いわ!気が利くわね!」
私は同じ食べ物は二回連続で食べない主義なのよ!
「アン様が今は炭酸飲料と洋菓子に夢中になっておられる事は存じ上げておりますから」
そうなのよ!
アンは自分の星の文明レベルがやっと上がり美食や甘い物が楽しめる様になった事で連日の様にスイーツなどを楽しんでいた。
ちなみにそのお金は自分の天使達のものであり自分の天使達に作らせたり買ってこさせたりしていた。
もっと言えばアンの現代の身分証明書を持たない天使達は当然どこの会社も雇ってくれない為もれなくお優しい裕太の財閥で働いておりアンの贅沢は間接的に裕太が支えていると言っても過言ではなかった。
<痛いわ……!>
「痛ったたた……!座るとまだ痛いわね……!ひりひりする様に痛いわ……!」
アンは安心してリラックスモードに入ってソファに座ると股間に焼ける様な痛みを覚えてとても痛がった。
「初めてはそういうものでございますよ、アン様」
ん~、やけに詳しいわね 凛穂!
<やってないでしょうね?>
「あんた、裕太とやってないでしょうね?」
凛穂にはずっと裕太の傍に居させたんだもの!既にしていたっておかしくないのよ!
アンは自分の天使達に先を越されるのが嫌だった為自分の天使達には裕太との性行為禁止令を出していた。
「私はそういった事はまだ致しておりません」
ふん!そう!嘘は吐いていない様ね!私は嘘を見破れるんだから!
「私はもう済ませたしあんたもしたいんだったらもう遠慮しなくて好きなだけやっちゃって良いわよ?いえ、やっぱり好きなだけは駄目ね!節度を持って!私よりも控え目に!」
私の天使が女神の私よりも楽しむなんて絶対に駄目よ!
アンは嫉妬心が強く自分の天使達に先を越されるだけでなく裕太と自分よりも親密になられたり楽しまれるのが嫌だった。
<その様にさせていただきますが>
「左様でございますか。それではその様にさせていただきますが」
ふん!そう!
でも、が?
アンは凛穂の返事が気に入らなかった。
「が、何よ?」
言いたい事が有るならはっきり言いなさいよ!
「私の事もご本人にお話ししてしまってもよろしいのでしょうか?」
あ~その事ね!別に良いわよ!
「話したいなら好きに話したら良いじゃない!でもせいぜい嫌われない様にね!」
凛穂は嘘が吐けない真面目ちゃんだからね~!今まで黙って裕太に接していたのは辛かったのかしら?
「アン様、ありがとうございます」
感謝されるのも悪くないわね……!
まぁ、私の後なら別に何でも良いのよ!
私だって正体明かしてるんだし!
それより裕太が私が天使を派遣してくれてたって知ったらどう感謝してくれるかしら?ふふふ♡
<私の血の付いたシーツよ!>
「ねぇ、凛穂!これを見て!私の血の付いたシーツよ!貴方ならこれの意味が分かるでしょう?」
アンは大切な宝物の様に裕太から貰ったシーツを抱き締めておりそれを凛穂に見せ付けた。
「はい、存じ上げております。それは異世界の文化でございますよね。この星でもアン様が流行らせ様となさりましたが、魔法が使えないこの世界では一度失った処女を元に戻す事が出来ず、今の言い方で言えば「不純異性交遊」などの確たる証拠になってしまうからと人々の間で廃れていったのでありましたね」
そうなのよ!残ったら良かったのに!でも私の可愛い子達が決めた事なんだからしょうが無いのよね!
「そうよ!ふふふ♡凛穂はこれ羨ましい?♡」
アンはシーツを抱き締めながら凛穂に意地悪そうな表情と上目遣いで視線を向けた。
「はい……」
凛穂は素直に返事した。
(アン様は意地悪です。きっと私を責めているのでしょう)
<独り占めしたかったのに!>
しっかし悔しいわ!裕太を独り占めしたかったのに!
アンは悔し過ぎてどうしてもむきー!となってしまった。
「どうしてあの女共を止められなかったのよ!」
凛穂なら絶対に妨害出来たはずなのに!
アンは凛穂に裕太の異性交遊を妨害する様にと命じていたが失敗したのが非常に不満だった。
「裕太様が積極的になられたのは高校に進学なさった頃からですが、その頃にアン様もそのお姿で裕太様の前にお出になられれば良かったではありませんか」
それはそうなんだけど……!
<駄目でしょ!>
「18歳未満は駄目でしょ!」
この星の女神の私がこの星のルールを破る訳にはいかないじゃない!
「ですから私はアン様に裕太様の幼馴染としてご一緒にお育ちになり進学されていくのはいかがでしょうか?と何度も提案したではありませんか!」
……。
「第一、女神の私がその為だけに偽装家族を作る訳にはいかないじゃない!それに私には彼に合わせる顔が無いんだもの!」
その頃はまだ自分でもどうしたら良いか分からなかったんだもの……!
<何故お会いに>
「では此度は何故お会いになられたのですか?」
……。
「友達の星を救う為なんだから仕方無いじゃない!」
私だって出来たら裕太に自由に暮らさせてあげたかったわよ!
でも二度と裕太を失わない為にはこうするしか無いのよ!
(アン様、私はこの星の創成期よりアン様にお仕えしているのでございますよ。それが建前である事くらい私には筒抜けでございます)
「しかし想定外でしたね。あれ程次々に乙女達を口説き落としていかれるとは」
想定外なんてレベルじゃないわよ……!
「とりあえず今まで彼を守ってくれた事には感謝しているわ!それに私の言い付け通り彼とも性交渉はしていない様だし!これからもよろしく頼むわね!」
これが私には何よりよ!裕太が私と出会う前に刺されて殺されちゃったり事故で死んじゃったりとか私の天使や他の女神に出し抜かれたりしたら洒落にならないもの!
<引き続き喜んで>
「アン様のお役に立てて恐悦至極にございます。はい、この凛穂、引き続き喜んでその任に当たらせていただきます」
ふっふ~ん、そう!「喜んで」は引っ掛かるけどまぁいいわ!
「しかしこの屋敷を見て!この屋敷ももう私の家も同然なのよ!」
アンは嬉しそうに大手を広げて凛穂に誇示した。
「左様でございます。アン様おめでとうございます」
ふん!凛穂は揶揄い甲斐が無いわね!
少しくらい悔しそうにしてくれたっていいのに!
アンは凛穂が自分を差し置いて裕太と親密そうに過ごしてきている事を知っており完全に嫉妬しライバルとして見ていた。
(私はどこまでいってもアン様にお仕えする天使である事に変わり有りませんから。いずれにせよアン様の願いが叶った様で私、凛穂は何よりでございます)
<他の女達が>
しっかしこうなってくると裕太の他の女達が邪魔になってくるわね……!
いらいらするわ……!
でもこの星の可愛い子達に変わり無いのよね……!じれったいわ……!
あんなに奥手だったのにどうしてあんなに積極的になっちゃってるのよ……!
いつの間に一体何が遭ったのよ……!
まぁ私の計画の邪魔にならないならどれも些末な事よ!
裕太、早く帰ってこないかしら!
かくしてアンは裕太の帰還を待つ事となった。
後書き
凛穂も苦労が絶えないですねぇ。
ちなみに凛穂がアンにとって理想の天使だったりします。
凛穂は自分が家でごろごろしていても文句一つ言わずに自分の代わりに仕事をこなし配下の天使達を統率してくれるプロフェッショナルな天使という訳です。